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2012年08月23日

優秀映画鑑賞会@武雄市

今日も暑いですねー。

今日は武雄市で行われる映画の上映会のお知らせです。
今年の優秀映画鑑賞会はあの『小津安二郎』監督作品です。

秋麦(1951年)
東京物語(1953年)
彼岸花(1958年)
秋刀魚の味(1962年)
の四本のラインナップ。

鑑賞料はワンコインの500円です!
500円で昭和の名作が2日間見放題です!!
ほんとっ、おトクですねー。
優秀映画鑑賞会@武雄市
★場   所  武雄市文化会館 大ホール
★上映作品  麦秋・東京物語・彼岸花・秋刀魚の味
★日   時  2012年8月25日(土) 26日(日) 
★料   金  全席自由500円(※鑑賞券は二日間通し券です。再入場の際は半券が必要です。)
★問合わせ  武雄市文化協会 0954-23-5166 080-1772-8555
★上映時間
2012年8月25日(土) 
①麦秋       11:00~13:05
②東京物語    13:25~15:41
③彼岸花      16:01~17:59
④秋刀魚の味   18:19~20:12
2012年8月26日(日) 
①秋刀魚の味   11:00~12:53
②彼岸花      13:13~15:11
③東京物語    15:31~17:47
④麦秋       18:07~20:12

~作品紹介~


麦秋(1951年)
「ストーリーよりも輪廻とか無情を描きたいと思った」とは小津安二郎監督自身の言葉である。娘の結婚と、父母の郷里への隠栖でゆるやかに崩壊していく大家族、その別れの過程が小津監督独特の豊かなユーモアと厳密なスタイルで、あたかも自然のように描かれている点に特徴がある。これは戦後に脚本家、野田高梧とのコンビを復活させ、以後遺作まで二人の共同作業を続けさせることとなった『晩春』(1949)の主題をより広く展開したものであり、個々の人物が多彩になったぶん、作品世界の陰影が豊かになっていると言えるだろう。笠智衆、三宅邦子、菅井一郎、東山千栄子らがはまり役とも言える人物造型を見事に演じるとともに、杉村春子は息子の再婚相手に原節子を迎え狂喜する母親の姿を、絶妙な呼吸と身のこなしで表現してみせた。「余白を残す芝居」を心掛けたと言う小津監督の演出の妙は、繰り返し見るごとに明らかとなるだろう。物静かな表面を支える作品の底が厚いのである。

東京物語(1953年)
この作品を作るにあたって、小津監督は「親と子の成長を通じて、日本の家族制度がどう崩壊するか描きたかった」と語っている。戦後から8年しか経ていない当時、まだ〈高度経済成長〉や〈核家族〉といった表現がなされていない頃の作品である。尾道に住む老夫婦が、医者の長男や美容師の長女が住む東京に出かける。幸福そうな家庭も経済的には苦しそうである。東京で暮らす昔の同僚も親子関係に不満をもらす。子供たちが計画した熱海への旅行も疲れただけ、唯一の救いは次男の戦争未亡人との一時であった。帰郷の途中に立ち寄った三男の下宿で気分を悪くした母は、尾道へ帰って間もなく死んでしまった。駆けつけた子供たちがあわただしく帰った後、残された老父はしみじみと孤独を噛みしめるのだった。「キネマ旬報」ベストテン第2位。4年後にロンドンの国立映画劇場で上映された各国の映画の中で年間ベストワンに選ばれ、世界の小津ブームのきっかけとなった。

彼岸花(1958年)
娘が勝手に決めてきた結婚相手に腹を立てる頑固な父親の姿をユーモラスに描く、小津安二郎監督初めてのカラー作品。小津監督の言によれば、父がなじみにしている京都の旅館の娘役として大映から招いた看板女優、山本富士子を活かした明るい映画にしたいという会社の方針もあって、色彩映画に手をつけたそうである。小道具や着物ひとつひとつに気を配り、赤が映えるアグファ・カラーをネガフィルムに用いて、色をはぶき、色があって色がないような、つまりは「色即是空、空即是色」の心持ちで撮影に臨んだと語っている。ドラマチックな展開を極力排除し、さりげない会話のやりとりの中に人間のエゴを垣間みせるこの監督特有の手法が、あでやかな色彩とともに、見るものの心に染み込んでくる。母娘を演じた浪花千栄子と山本富士子による京都弁の掛け合いもまた愉しい。里見弴は小津監督の敬愛する小説家で、原作は小津監督の映画化を予定して書き下ろされたものである。

秋刀魚の味(1962年)
この作品の構想を練っていた1962年2月、生涯独身であった小津は生活を共にしていた最愛の母を失った。その数日前、小津は映画人で初めての芸術院会員となり、喜びを分かち合ったばかりであった。戦後、小津の復活を知らしめた『晩春』(1949、笠智衆・原節子主演)以来、初老の父と独身の娘の関係がこの作品でも踏襲されている。身の周りの世話を娘に頼り、娘の行く末を考えもせずにいた父が、旧制中学時代の恩師と中年の娘がしがないラーメン屋を営んでいる光景を目にし、人生の孤独を感じつつ娘を嫁がせるのだった。恩師の娘を演じた杉村春子は、演技指導の厳しかった小津ですら何も注文をつけなかったといわれているが、無言の立ち居振る舞いはこの作品のテーマを見事に表現している。これまでになく人生の無惨さを描いたこの作品の翌年、小津は端正な作風そのままに、還暦を迎えた12月12日、亡き母のもとへ旅立った







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